アミターブ・シン
フェノール化合物は、さまざまな真菌、細菌、ウイルスによる病気に対する植物や動物の防御システムで重要な役割を果たしています。6種類の柑橘類の果肉を高速液体クロマトグラフィー (HPLC) で分析したところ、フェノール酸が多量に含まれていることがわかりました。レモンの果肉 (C. lemonum) には、タンニン酸、没食子酸、フェルラ酸、o-クマル酸、桂皮酸の5種類のフェノール酸が含まれており、そのうち没食子酸 (32.18 μg/g) が最大で、タンニン酸 (12.49 μg/g)、フェルラ酸 (1.89 μg/g)、o-クマル酸 (1.34 μg/g)、桂皮酸 (0.26 μg/g 生重量) がそれに続きました。他の品種では、タンニン酸、没食子酸、フェルラ酸、o-クマル酸の4種類のフェノール酸が検出されました。柑橘類の果肉から抽出したジュースは日常の食事に取り入れられており、人体に抵抗力を付与する上で大きな役割を果たしていると考えられます。